南国の島、宮古島。
この記事執筆の11月22日でも気温は23℃。半パン+サンダルと長袖で生活できる暖かさです。
半移住にしても定住にしても、一度は宮古島に住んでみたいと思う方は多いんじゃないでしょうか。
住んでみたいという淡い想いから「住む」と決意するまでに大きなエネルギーが伴うのに、いざ住むとなると大変なのが引越しに向けた段取り。
「入居先の選定」「引越しの方法」「車の輸送」など、お金がともなうあれやこれやのハードルが目の前に現れます。
宮古島に移住して2年。終の住処にと宮古島に移住したボクが、これから宮古島に住みたい人へ実際経験した「引越しのあれこれ」と「格安の引越し方法」をご紹介したいと思います。
①宮古島に引越しするために-入居先の選定-
コロナ以前の異常なバブルと賃貸の高騰はだいぶ落ち着き、かつ一時期に比べてマンションの空きも出てきました。
内地(本土)に住んでる人の感覚からすると、宮古島バブルは終わったと思われがちですが、実際のところはバブルの火は消えることなくくすぶり続け、マンションやホテルの建設はまだまだ続いているのが現状です。
その甲斐あって新築中古関わらず、賃貸1ルームはだいぶ入りやすくなりました。
しかし新築のファミリータイプの賃貸マンションは、建設中に島の人たちが絶えず見物にきて、調べ情報収集して、募集と同時に即満室になる。というのが恒例行事です。
なので新築のファミリー向けマンションには余程のツウ、もしくは現地に友人がいて不動産会社と連携してくれるパターンでないと、そうそう入居できないと思っていてください。
ただし、新築以外の2LDK以上のマンションは弾数が少ないとはいえ、ホームページを頻繁にチェックしていれば入居は可能。公団もあるので活用してみるのもアリだと思います。
入居先の内見について
引越し先の選定は、航空券の安いこれからのオフシーズンに、避寒地として旅行ついでのゆっくりとした内見がおすすめです。
というのも内装業を経営しているボクは、宮古島のさまざまな状態の家を見てきました。(おすすめの不動産会社も最後に載せておきます)
宮古島の物件は比較的築年数が浅くても、「内地とは違う一昔前の内装」「宮古島特有のシャワーのみバスタブなし」「広くて安い平屋は内装ダメージ大」など、おおよそ築年数が与える内地のイメージは、宮古島では通用しない物件が数多くあります。
友人が宮古島にいる場合は「ビデオ通話内見」という選択肢もありですが、宮古島はまだ4Gしか入らず電波が悪い場所が多くあるので、内地とのビデオ通話はなかなか安定しません。
スムーズにいかず不発に終わることがけっこうあることを頭に入れておいて良いと思います。
②宮古島に引越しするために-引越し費用について-
入居先が決まったら次が本題の引越しです。ここでは費用を安く抑えるための熟考するポイントを紹介したいと思います。
引越し費用を抑える熟考ポイント
・家財道具をどうするか(必要な家具の選定)
・車を持って行くか or 買い換えて持って行くか
おおよそこの2点で決まります。
よく「家財道具を持っていくとお金がかかるから引越し前に捨てて現地で購入がおすすめ」なんて話も聞きますが、全くお勧めしません。
理由は単純で、宮古島にはIKEAや無印の家具、AEONモールなどの大型ショッピングモールは存在せず、高い家具屋や輸送費が上乗せされた家電製品ばかり。
引越してから宮古島で買うと結果無駄な支出が多くなってしまいます。
同時によくあるのが「ネットで買えばいい」という現代では当たり前の手段を離島は打ち砕いてきます。Amazon、楽天、Yahoo!でソファを買おうとしても宮古島には配達してくれないため、ネットで買うことができません。
ダブルベッドのマットレスも配達してくれるとろが限られるので、メーカーが絞られてしまいます。
もちろん引越し前の断捨離は必要ですが、家電や家具を捨てて最低限の荷物だけでくると、理想とかけ離れた現実が待ち構えてると思ってください。
ただ最近になりニトリの建設がついにスタートしたことで希望が見えてきました。島民は盛り上がってます。
かなり大きい敷地に建設してるので期待しても良いと思いますが、品揃えが内地のそれと一緒かどうかはまだわからず、完成はまだ1年以上先なので、引越しのタイミングによっては有効活用できそうな気配を感じますね。
ニトリが宮古島移住へのハードルを下げけてくれることを願っています。
引越し費用を安く抑える大まかな手順
まずスタンダードな方法は「宮古島への引越しに対応した業者を頼る」方法です。
ホームページを見るとチラホラ出てきますが、見積もりを出してもらうと結局高くなってくるんですよね。友人は東京から世帯の引越しで86万と言われました。なぜその金額になるのか理解できずボクも絶句したのを覚えてます。
なのでここからはボクが全力でオススメしたい「宮古島へ海上輸送便がある最寄りの港へ自走で荷物を運びコンテナに積む」という方法です。
というのもボクは仕事上、宮古島で買うと異常に高い店舗や住宅の設備や建材は内地で買い付けて自走(大阪のスタッフ)で大阪港に持って行き、コンテナに積みます。(コンテナへの積み込みは海運さんがしてくれます)
コンテナには3つのサイズがあって、見積もりのタイミングで荷物によって海運さんがサイズを決定してくれます。
フルサイズのコンテナは世帯分の家財道具であれば十分収まるサイズで、むしろ収まるように断捨離してコントロールすることが安く抑える上で重要なポイントです。
(例:本棚、食器棚などの棚類はかさばるので廃棄。家電や家具、自転車などはサイズ問わず積み込む)
フルサイズのコンテナでもだいたい30万ちょっともあれば宮古島に中3日で到着。そこから「宮古島で自走で引き取りに行く→入居先へ自分で搬入」が1番安く抑えれる方法です。
さらに車を内地から海上輸送する際にも、フェリーによって制限はありますが、車に荷物をある程度積むことができるので、活用することでフルサイズコンテナだけで十分引越しできることになります。
ただし、沿岸部からの引越しよりも内陸部からの引越しの方が大変な作業になると思うので、引越し業者ではなく、運送会社さんに港までの手配をお願いするのがマストです。
ちなみに我が家の引越しは、ソファ、テーブル、TV、テレビラック、オーブンレンジ、炊飯器、音響機材、仏壇、衣類諸々やその他ダンボール+建材と仕事道具という、2tトラックフル積載の量を中型のコンテナにギチギチに積んで17万円でした。(冷蔵庫のみ宮古島のリサイクルショップで購入)
燃料費が上がる直前だったこともありますが、当時想像してたよりも安く輸送できました。
とはいえ大変な自走運搬作業
大阪からの海上輸送でボクが普段お世話になってるのが日通Expressさんです。会社でなくても個人で取引はしてくれます。
※ちなみに日通さんも引越しサービスはあります。
こういう業者さんに見積もりのお願いをするのは緊張すると思いますが、初めてでも色々と親切に教えてくれます。
積み込みまでの一連の流れ
どこもそうですが、船便の荷物は港に到着したらすぐに引き取る必要があること。さらに海上輸送した車とは業者が違うので、荷物と車の到着にラグが生まれます。(車の方が遅い場合が多い)
これがどういうことかをザクっと書くと
という、時間の制約付きのまぁまぁハードな流れになります。
さらに荷物の量によってはトラックじゃないと対応できないんですが、宮古島には軽を含むトラックのレンタカーがほぼ皆無で、あっても建築会社が長期レンタルしてたり、トラックのみATではなくMT(ミッション)だったりと不便を上塗りしてきます。
費用を安く抑えるためには、並々ならぬ覚悟と行動とタイミングが必要になるのが離島の引越しの難しいところです。
ボクは仕事柄トラックへの積込みや運転、大きい荷物の持ち方に慣れていますが、慣れてない場合はバンなどで安全に何往復とすれば大丈夫。覚悟次第で誰にでもできると思うので諦めないで頑張ってください。
ただ、内地に住みながら個人で全てを担当するのは大変な労力と時間が必要となります。弊社では、ご自身で梱包し、荷物積んで自宅から港まで自走してもらうことが前提で海上運送の手配や、平良港での積込みなどの引越しのサポート業務を請け負っておりますので、気になる方はお問い合わせください。(単身の引越しで15万円〜/海上輸送費込み)
こうすることで費用と労力を抑えつつ、時間を有効に活用できるのが最大のメリットです。
また、弊社は宮古島でのマンション内見代行も請け賜っております。多忙な方はこちらもお問い合わせいただければ、来島の必要なく希望の入居先に先手を打ちやすくなります。
③宮古島に引越しするために-車の輸送について-
宮古島には電車がなく、バスもそう頻繁に走ってないため生活に車は必要不可欠です。(原付でもOK)
内地で車を所有している人は、宮古島移住に向けて今乗っている車を宮古島でも乗りたいという人がほとんどだと思います。
車の輸送は荷物同様、港に自走で持って行ってフェリーに乗せる場合がほとんどです。帰りはタクシーもしくは2台で行って預けて帰る。というパターンになります。
宮古島に車を海上輸送するのはここの業者が今のところ安くてオススメです(大阪の場合)
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ここで注意しなければならないのは、フェリーで海上輸送する車への荷物の積載には規制があること。
過去にコンテナ輸送だと費用がかかるので、荷物を満載に積んでフェリーに乗せた車の荷物から発火したことが問題になり、フェリーに車を乗せる場合の荷物の積載ガイドラインが厳しくなりました。
これはフェリーごとによって多少バラツキがあるようですが、基本的には車の窓より下がほとんど。
場合によっては「港まで持って行ったのに荷物をいくつか降ろさないといけない。」なんてこともあるので、無理なく積載するのが無難です。
事前にホームページをよく確認して荷物を積み分けることで、コンテナにかかる費用のウェイトを多少なりとも減らすことができます。
また、先述しましたが荷物のコンテナ輸送と車のフェリー輸送とでは到着のタイミングにラグが生まれます。(天気や波の影響で車の方が遅い場合が多い)
なので、車に載せる荷物は入居後すぐに必要なものではないものを載せるのがポイント。(例えば衣類や靴、本、食器の一部など)
コンテナとフェリーで上手に積み分けることで、移住後の生活がスムーズになります。
宮古島で必須の車の錆止めについて
宮古島に車は必須ですが、同じぐらい必須なのが「宮古島で錆止めを塗布する」ことです。重要なのは今住んでいる地域で、ではなく「宮古島で」です。
とにかく宮古島の塩害は凄まじく車はすぐに錆びます。尋常じゃないスピードで錆びます。ボクは実家が明石で、海が比較的近いエリアで育ちましたが全く比じゃありません。
錆止めを塗布しないと1年も持たないとよく聞きます。しかも内地の錆止めとは感覚が全く違うので、宮古島を含む沖縄県下の業者でないと錆には太刀打ちできません。
「錆止めは内地の方が安いから」といって、内地で塗布して持ってきた車がすぐに使い物にならなくなった話は宮古島では笑いにもならない、普通の話です。
じゃぁ引越しのタイミングで錆止め塗布済みの車を宮古島で買い換えよう!と思う人も一旦ストップ。
宮古島の車は弾数も車種も圧倒的に少ない上に、中古の軽でさえ恐ろしく高いので、内地で安い車を買って宮古島で錆止めを塗布するのがマストです。
輸送費が安く済むからと沖縄本島で中古車を買って宮古島に輸送する人もいますが、宮古島の人はだいたい「沖縄本島は安く輸送できても結果どこか錆びて不具合が出やすい。よって錆びてない車を内地から買って錆止めを塗布する」「新車を買う場合に限り、宮古島で問題ない」だそうです。
ちなみに我が家は内地で買った車を、宮古島で錆止めを塗布しました。
諦めないキモチと時間の有効活用で格安の引越しを達成しよう
移住にしても定住にしても、離島への引越しというのは考えなければならないことが膨大にあって、費用も労力も時間も大きな負担としてのしかかってきます。
サクッと営業もさせてもらいましたが、努力や制約を経て全てを自分で完結すると、業者に頼むよりもかなり安く引越しできることはわかっていただけたかと思います。
というか、海上輸送会社と直接取引できることを知らない人も多いと思うので、トライしてみる価値はありですよね。
先ほども書きましたが、弊社はマンション内見代行のみも受付けており、多くの問い合わせをいただいております(1件6,700円〜/2件目以降+2,100円/PDFにて内見資料送付)。
もちろん旅行ついでに内見が1番オススメなんですが、旅行のタイミングで空き物件があるとも限りません。多忙な方はこのホームページ下の「お問い合わせ」からも受付けておりますので、ぜひご活用ください!
↓は数ある宮古島の不動産会社の中でも評判の良く、実際お世話になった不動産会社です。ボクはGoogle mapの口コミを見る方ですが、体験として優良な会社で、かつ地元ならではの情報量も多いのでおすすめです。
ちなみに宮古島唯一の大手の不動産会社は辞めておいた方が無難。なんの恨みもありませんが、相場より高く初期費用もかさむのであまりおすすめはしてません。